こしばゆういちのブログ

理系院卒→ハードウェアエンジニア→HR人材開発マネージャー

「DXですかぁ。IT部門は大変そうですねぇ。」なーんて思ってない?

「ま、僕には関係ないもんね」って、思わないほうがいいですよ?

こんにちは、DHLサプライチェーン株式会社で、Lerning & Development Manager(日本語で言うなら、人材開発担当マネージャー)をさせていただいております、小柴です。

今回、初めてブログを書いてみようと思います。そのトピックとは、巷で話題のDX(デジタルトランスフォーメーション)です。

え?お前にDX語れる資格あんの?

LinkedInの経歴をご覧いただいただけですと、そりゃそう思いますよね。最初Hardware Engineerやってたっぽいこと書いてあるけど、その後は全部HRのキャリアパスですし。

ちょっとだけなら語らせてよ、と言えるような、バックグラウンドを共有させていただくと、

  • 一応、Computer ScienceのM.A.(修士卒)持ってます。人工知能に関わる研究室にいました。もう10年以上前ですけどね。
  • 一応、前職は、DXも売り物にする会社に勤めていました。そのエンジニアじゃなかったけどね。

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ってな感じです。とはいえ、DX最前線のプロフェッショナルというわけではございませんので、そこは踏まえたうえでの、読み物として読んでみてください。一応、社員教育っていう、HRっぽいことにも、最後つながっています。

そもそも、DXってなんでしたっけ?

ここでは経済産業省が2018年に公表した定義を見てみましょう。

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること

オクニが出したオカタイ文章の代表例といった感じですが、よくよく読んでみると2つの側面をうまいこと1つの文章にまとめています(さすが経産省!)。

1つ目は「新しい価値を創造すること」。0から1をつくること、ですね。ビジネスをしている会社からすると、一番わかりやすいのはデータとデジタル技術を通じて新しい売り物を作り出すことと言えるでしょう。

2つ目は「今までのコストを下げること」。100あったコストを、限りなく0に近づけていくということです。コストには人件費や設備投資など様々なものがありますが、中でも「生産性」というなかなか数値化するには難しいコストに対して、大きな期待が寄せられています。データとデジタル技術を活用して、業務そのものを効率化できるんですよ、と言われれば、皆さんも目が輝くのではないでしょうか。

1つの取り組みがこの2つのどちらかにきれいに分類されるのか、というとそういうことではありません。例えばDHLサプライチェーンでは倉庫内でのロボット活用に積極的に取り組んでいます。人件費を減らすという「コスト削減」につながるのはもちろんですが、同時にロボティクスで生まれた知見やデータから、お客様に新たな価値を提案できる可能性も秘めています。

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DXはIT部門がやってくれること?

さて、本題はこちら。DXは誰が実現するものなのでしょうか。

まずパっと思いつくのは、会社のIT部門。確かに、DXを実現するためのインフラを整備したり、実際に実装をするためにIT部門は必須なのですが、彼らが(いつかは)やってくれると思っていらっしゃるなら、それは大間違いです。

まず、彼らは忙しい。ただでさえ貴重なITエンジニア。特にDXなんてもんが絡んだら、相当なお給料を会社は払わないと、雇うことはできません。そんな人たちに会社の全部のことに対して「やってください」なんて、言えるわけがありません。彼らの多くは「新しい価値を創造する」分野の、しかも会社の最優先ミッションで忙しいのです。私たちの業務を効率化してくれる暇は1mmもないのです。

かといって「僕は関係ない」とも言えない事実

IT部門が忙しくて、私たちのところまで手が回ることは早々ないということで、「そうかぁ、じゃあ僕たちはあまりDXとは縁がないってことですねー」と思って終わってしまうのも、非常に危険です。

現在の日本は、世界の中でも究極の労働者不足状態となっています。少子高齢化に加え、団塊の世代がこれから一気に定年を迎える日本において、人はどんどん抜け、なのに人を雇用することは難しくなっていきます。すなわち、やらなきゃいけないことは変わらないのに、頭数が減るのは、もう覚悟をしなければならないのです。このような状態で、DXで生産性を上げていくことは、避けて通れることではないでしょう。

そしてもう一つ。これから社会に参画してくる貴重な若者は、DX関連のことを当然の知識として持っています。これは一例にすぎませんが、情報という科目が2025年から共通テスト(旧センター試験)の必須科目となります。デジタルの力を活用せずに仕事を進めている企業に、若者は入社したいと思えるのでしょうか。

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こういったことから、もう今や、一人ひとりがDXに関して覚悟を持ち、学び、そしてどんどん活用していかなければならないのです。これはすなわち、企業が社員教育において取り組まないと生き残れないということ。ただ、「会社が何もやってくれないから」と何もしないと、どこからも求められない人材になっちゃうぞ?ということのほうが、危機感を持たないといけないのではないでしょうか。

じゃあどうすんのよ…

じゃあどうするのさ!ということかと思いますが、大丈夫です。エンジニアじゃなくたって、理系じゃなくたって、取り組めることがあるんです。そんな時代にも、なっています。

ここについては、まだ次回、書いてみようかなと思っています。

(つらつらと書いていると、意外と長い記事になっちゃうことを、今回学びました。)

あと、記事の中では途中でさらっとDHLサプライチェーンのロボティクスの取り組みをぶっこんでみました。ロボティクスをはじめ、一緒にサプライチェーンの未来を作っていける仲間を募集中ですので、ぜひぜひよろしくお願いいたします。

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